以前に記事では、大雨の際などに発生しやすい下水臭についてお話ししましたが、今回はそれ以外に考えられるお部屋の臭いの原因と、その具体的な対策について、バンコクの住宅事情を踏まえて詳しく解説します。
快適な住環境を保つためにも、臭いの発生源を特定し、適切な対処を行うことが重要です。
1. エアコンが原因の臭いとその対策
カビやホコリが原因で、エアコンの吹き出し口から不快な臭いがしてくることは、高温多湿なバンコクで最も多い臭いのトラブルの一つです。
A. 清掃メンテナンスの依頼
- コンドミニアムの場合:
コンドミニアム(分譲タイプ)では、特に「冷えなくなった」などの明確な故障がない限り、オーナーが定期的な清掃を行うことは稀です。通常、入居前にオーナーさんが清掃を行っていますが、以前の入居者が室内で喫煙されていた場合など、一度の清掃では臭いが取りきれないことがあります。
対策: エアコンの効きが悪い時はもちろんですが、ご入居直後や契約更新時には、仲介業者を通じてオーナーさんにリクエストしてみましょう。多くの場合、オーナーさん負担で専門業者による清掃(エアコンクリーニング)を依頼できることが多いので、我慢せずに相談することが大切です。 - アパートの場合:
アパート(ワンオーナー物件)では、建物側で定期的に清掃やメンテナンス業者が入る契約をしていることが多く、比較的メンテナンスが行き届いています。
B. 専門業者による清掃(自費対応も視野に)
最近では日本のような壁掛けタイプのエアコンも増えていますが、バンコクの高級物件ではエアコンが天井の中にビルトイン(埋め込み)になっていることが多く、入居者自身で簡単にフィルターのお掃除ができません。
- 費用とメリット:
アレルギーをお持ちの方や匂いに敏感な方でしたら、1台あたり1,000バーツ〜1,500バーツ前後で、専門業者がすぐに清掃に来てくれます(価格は物件や業者により変動)。我慢せず、積極的に利用しましょう。弊社でも取次ぎを行っております。
2. 室内の布製品・建材に染み付いた生活臭への対処
布製のソファー、カーテン、ラグマット、あるいは面積の大きな壁やビルトインの家具などに、以前の生活臭やカビの臭いが染み付いている場合があります。これらがエアコンに吸い込まれることで、お部屋全体の臭いの原因になってしまうことがあります。
- 布製品:
衣類用の殺菌消臭スプレー(ファブリーズなど)をたっぷり使い、窓を開けてよく乾かすことが基本です。更に殺菌力を高めるため、ドライヤーの熱を当てて乾かす方法も効果的です。お洋服をかけたままシワも臭いも取れるスチームアイロンも、タイでは衣類のケアに非常に便利ですので、一台お持ちになるのも良いでしょう。 - 壁紙・塗装壁:
壁紙仕上げ: 家具用洗剤を水で薄めたものに雑巾を浸し、固く絞って拭きます。
塗装仕上げ: 乾いた布に衣類の消臭スプレーを吹きかけ、よく布を揉んで少し湿らせた状態で、壁をなでるように優しく拭きましょう。くれぐれも直接スプレーしたり、ゴシゴシこすったりしないように注意が必要です。ビルトインの家具なども同様の方法で手入れできます。

※タイの日系スーパーに売っている除菌消臭スプレー
3. 湿気と密閉による臭い対策(最新の湿気対策)
高温多湿のバンコクでは、臭い対策は湿気対策とイコールです。
- こまめな換気と除湿:
エアコンの除湿機能だけでなく、天気の良い日はこまめに窓を開けて換気を行い、扇風機などを活用して空気の流れを作り、湿気を取り除くことが大切です。 - 除湿剤の活用:
戸棚の中、特に靴箱やクローゼットの中には除湿剤を置きましょう。日本製のものを持ち込むか、タイのスーパーでも購入可能です。 - 炭の活用:
インテリアを兼ねて炭を置くのも効果的です。ただし、効果が薄れてきたと感じたら、定期的に交換することが必要です。
4. 最も厄介な「外部・隣室からの臭い」対策
集合住宅に住む以上、どこにでもある問題ですが、隣人トラブルは極力避けたいものです。特にタイでは、強い香辛料を使った料理の臭いが廊下や換気を通じて侵入してくることがあります。
- 廊下からの食べ物の臭い:
玄関の下の隙間から臭いが侵入しているケースが多いため、隙間テープなどで玄関下をよく塞ぎ、臭いの侵入を防ぎましょう。
建物の構造によりますが、廊下に窓がある場合には、建物のスタッフが開けっぱなしにしてくれていることがあります。外部の臭いが気にならない時間帯は、できるだけ窓を開けておくことで、廊下に臭いがこもるのを防げます。 - ペット臭:
ペット可のアパートで、エレベーターを降りた途端に不快な臭いがするようであれば、管理事務所に申し出ましょう。エレベーター内などに「ペットの衛生管理にご協力ください」といったやんわりとした表現で掲示をしてもらうことで、改善が期待できます。
臭いの問題はデリケートですが、快適な生活空間を守るために、積極的に清掃や対策を講じることが重要です。










