今回は、冷蔵庫にまつわるトラブルについてお話してみたいと思います。
日本では、冷蔵庫といえば洗濯機と並び、家電の中でも壊れにくい丈夫なもの、という気がしますが、タイでは冷蔵庫にまつわるトラブルも度々起こるものです。
洗濯機が壊れた場合には、アパートやサービスアパートなら管理事務所に知らせれば、すぐに新品ではないにしろ、倉庫から代わりのものを持ってきてもらえます。
ところがコンドミニアムの場合、各部屋それぞれのオーナーさん自身が購入しているため、ストックも無く、建物のエンジニアでは直せないケースがほとんどです。まずはお部屋を紹介した仲介業者に連絡し、オーナーさんに知らせてもらわなければなりません。冷蔵庫は電化製品のうちでも大きく、高額の部類に入りますので直ぐに買い替えてくれるオーナーさんはほとんど居らず、まずは修理を試みますのでメーカーのエンジニアを手配するのですが、エンジニアは常に人手不足で順番待ちのため、見に来てもらうまでに数日かかります。冷蔵庫は横にすることも出来ず、搬送が難しいため、その場で修理するのが基本ですが、特にヨーロッパのブランドのものは車と同じで部品も手に入りにくく、入荷まで更に数日待たされることになります。
冷蔵庫や冷凍庫の故障の原因で一番よく見られるのが、ものの入れすぎ、ということです。
タイでは1年を通じて暑く、室内でもエアコンを消せば直ぐに28度を超えてしまいます。その為日本では冷蔵庫に保管しなくても良い乾物や薬、化粧品など、できるだけ冷蔵庫で保管したいものです。ただし、冷蔵庫の奥が見えないほどギューギューに物を詰め込みますと、中の冷気を上手く循環させられないようになってしまい、故障を引き起こします。
冷凍庫にいきなり熱いものを入れるのも厳禁です。冷凍庫だけが壊れるという場合にはほとんどがこのケースです。
保険適用期間内のモーターの故障などの場合、修理費用は発生しませんが、使い方に問題があったと指摘された場合には、ご自身でお支払いいただくことになりますのでご注意下さい。
また、中身が傷んでしまっても、弁償はしてもらえませんので高価な食材は長く保管せず、すぐに使い切ることを日頃から心がけましょう。
故障ではありませんが、中の棚や製氷皿が割れたり壊れていたりしていた場合、ご退去の際には原状回復費用を請求されることになります。
日頃から物を出し入れする際にもゆっくり丁寧を心がけて使い、汚れが原因でゴムパッキンが傷んだりしないよう、何かこぼした際にはすぐに拭き取り、定期的に整理を兼ねて薄めた漂白剤や冷蔵庫専用の洗剤を含ませた布でお掃除することをお勧めします。付属の棚や製氷皿は意外と高額ですのでお引っ越しの際にはお荷物に入れてしまわれないよう気をつけましょう。
中の電球が切れたままにしておいても原状回復費用の対象となりますので、そのままにせず、すぐに交換してもらいましょう。