一年中暑いバンコクでは、エアコンはまさに生活の生命線です。もしエアコンが故障してしまったら…と考えるとゾッとしますよね。日本ではあまり頻繁には起こらないエアコンのトラブルも、一年中稼働しているバンコクでは、残念ながら日常茶飯事かもしれません。

今回は、バンコクでのエアコンのトラブルについて、その原因や対処法、そしてトラブルを未然に防ぐための予防策を詳しくご紹介します。

エアコン故障の原因と初期対応

「エアコンが効かない」と言っても、その原因は多岐にわたります。

  • 室内機の問題:
    液体窒素切れ、部品破損による薬液漏れ、センサーの故障、あるいは内部のホコリの詰まりなどが考えられます。
  • 室外機の問題:
    コンプレッサーの故障、ファンの破損、直射日光による過熱などが原因となることもあります。
  • その他の問題:
    設置時の配管や不具合、リモコンの電池切れや故障といった些細な原因で不調になることもあります。

原因が何であれ、ひとつだけ確かなことがあります。それは、「一度壊れたエアコンは自然に直ることはない」ということです。異音がする、以前より冷え方が明らかに弱いと感じたら、それは故障のサインです。完全に効かなくなってから使い続けると、事態をさらに悪化させてしまう可能性があります。おかしいと感じたら、早めに修理を依頼しましょう。

バンコクでは、エアコンのトラブルが頻繁に起こるため、修理業者は慢性的に不足しています。そのため、修理依頼から完了まで数日かかることも珍しくありません。

賃貸物件タイプ別の修理依頼方法

物件の種類によって、修理依頼の方法や手続きが異なります。

  • サービスアパートの場合:
    朝、外出する際にフロントにメモを残しておけば、メイドサービスが行われる間に修理を完了してくれるところがほとんどです。お客様が不在の間でも修理をしてくれるため、帰宅する頃には快適な部屋に戻っていることが多く、非常に便利です。
  • アパートの場合:
    まずは管理事務所に連絡し、不調を伝えましょう。専属のエンジニアが常駐していることが多く、すぐに対応してくれます。もし、専門的な修理が必要な場合は、外部のエンジニアを手配してくれます。どうしても都合がつかず、修理に立ち会えない場合は、アパートのスタッフに付き添いを依頼できるか相談してみましょう。
  • コンドミニアムの場合:
    まずはコンドミニアムの管理事務所にいるエンジニアに見てもらい、専門外である場合には、お部屋を紹介してくれた不動産会社に連絡します。その後、不動産会社を通じてオーナーさんに連絡し、メーカーのエンジニアを呼んでもらうことになります。エンジニアの訪問日時を最速で手配してもらい、可能な限りご自身の都合を合わせて立ち会いましょう。

エアコンのトラブルを減らすための予防策

日頃から少し気を付けるだけで、エアコンのトラブルを減らすことができます。

  • 室内機のフィルター清掃:
    水漏れなどの室内機トラブルの主な原因は、ホコリの詰まりです。エアコンの吸込口にあるフィルターは、こまめに掃除をしましょう。洗えるタイプのフィルターは取り外して水洗いし、洗えないタイプは掃除機でホコリを吸い取るだけでも効果があります。
  • 空気清浄機の活用:
    エアコンのホコリの原因となるのは、室内の空気中の微細なチリやホコリです。空気清浄機を併用することで、室内の空気がきれいになり、エアコンのフィルターへの負荷を大幅に減らすことができます。バンコク市内は空気の汚れも気になりますので、エアコンのためだけでなく、ご自身の健康のためにも非常におすすめです。最近では、安価で省エネタイプ、デザイン性の高い空気清浄機も多く出回っています。
  • 室外機の保護:
    難しいかもしれませんが、もし可能であれば、すだれやひさしなどを活用して、室外機を直射日光や雨から守りましょう。室外機が直射日光にさらされると、コンプレッサーに負担がかかり、故障の原因となることがあります。
  • リモコンの扱い:
    リモコンを落としたり、濡らしたりしないよう注意しましょう。電池の接触が悪い場合は、小さな紙などを挟むだけで改善することもあります。

日頃から少し気を配ることで、エアコンのトラブルを未然に防ぎ、快適なバンコク生活を送りましょう。