バンコクの賃貸物件、特にコンドミニアムやアパートは、その共用設備(ファシリティ)の充実度が大きな魅力です。お客様のライフスタイルやお子様の年齢によって、注目すべき設備は大きく変わってきます。今回は、バンコクの物件が提供する多様なファシリティについて、その選び方と最新のトレンドを詳しく解説します。

1. プール:目的別に選ぶ水の空間

タイでは一年中泳げるため、プールはほとんどの物件に付いていますが、その種類は様々です。

  • 家族向け:
    小さなお子様がいらっしゃるご家族には、浅いチャイルドプール(ベビープール)が付いている物件を選ぶと安心です。安全にお子様を遊ばせることができます。
  • 運動・トレーニング向け:
    本格的な水泳を目的とする場合は、直線距離が25メートル以上あるプールは限られているため、事前に長さを確認しましょう。湾曲しているデザインプールよりも、長方形をしているプールの方が運動には適しています。
  • リラックス・景観重視:
    主にリラックススペースとして利用したい、または景観を楽しみたいのであれば、屋上に設置されたエッジレス(インフィニティ)プールがある物件は非常に魅力的です。バンコクのスカイラインを眺めながら水に浸る、極上の体験ができます。

ファシリティーについて

2. フィットネス(ジム):設備と利用時間を徹底チェック

フィットネスルームも付いている物件がほとんどですが、ただ「付いている」という情報だけで安心するのは禁物です。

  • 設備の質と量:
    マシンの数が少なかったり、時には整備が悪く、ほとんど使えない状態の古い物件も見受けられます。ご内覧の際には、必ずフィットネスルームの中まで入り、マシンの種類、数、そしてメンテナンスの状態を確認することをおすすめします。最近の新しいコンドミニアムでは、最新鋭の機器が揃っていることが多く、快適に利用できます。
  • 利用時間:
    ご利用時間は主に朝6時から夜10時までという物件が多いですが、中には24時間お使いいただけるところもあります。早朝や深夜にご利用になりたい方は、事前に利用時間をよく確認してください。

3. サウナ・温浴施設:日々の疲れを癒す空間

サウナが付いている物件も多いですが、種類や設備に注目しましょう。

  • サウナの種類:
    最近はスチームサウナが主流となっており、日本の銭湯にあるような乾燥した熱のドライサウナが付いているところは貴重です。
  • 大浴場:
    数は少ないものの、最近では一部の高級アパートやコンドミニアムに大浴場が完備された物件が登場しており、日本人入居者から大変好評を得ています。足を伸ばして肩まで浸かれるお風呂は、バンコク生活の疲れを癒す最高の設備です。
  • 経済的なメリット:
    当地ではスーパー銭湯のような有料施設もありますが、お住まいの物件に大浴場があれば、わざわざお金をかけて出かける必要がなくなり、週末のお楽しみが増えることは間違いありません。さらには、ご自身のお部屋の水道代や電気代(お湯を沸かす費用)の節約にもつながる、非常にありがたい設備と言えるでしょう。

大浴場がある賃貸物件はこちら

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4. お子様の遊び場:タイの住宅事情における重要性

公園が少ないバンコクにおいて、お子様の遊び場は非常に重要なファシリティです。

  • 屋内ベビールーム:
    特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭には、エアコン完備の屋内のベビールームやキッズルームが付いているところがおすすめです。日中の暑さや雨の日でも安全に遊ばせることができます。
  • アクティブな施設:
    小学生以上のお子様がいる場合は、テニスコート、卓球台、バスケットボールコート、バドミントンコート、フットサルができるボール遊びが可能な屋外施設があると、学校以外でも体を動かすことができ、タイでの生活が一層楽しいものになるでしょう。テニスなどの先生を呼んで習い事をするのにも便利です。

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5. ゴルフ練習施設:多忙な駐在員の味方

ゴルフがお好きな方、特に駐在員の方に人気の設備です。

  • 練習場の種類:
    いわゆる鳥カゴタイプの打ちっぱなし練習場や、最新のシミュレーションゴルフマシンが付いている物件が非常に人気です。仕事の後に気軽に練習できるのは大きな魅力です。
  • 確認ポイント:
    パター練習場はあっても、あまり利用されない方が多いのが実情です。ご自身がどのような練習をしたいのかを明確にし、どのタイプの施設(打ちっぱなしか、シミュレーションか)が付いているのか、物件見学時に必ず確認することをおすすめします。

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6. ライブラリー・共用スペース

最近では、ロビーやプールの側に、ライブラリー(図書室)やコワーキングスペースが増えています。

  • 新しい活用法:
    これらの静かで快適な空間を、カフェなどの代わりに語学の先生を呼んでマンツーマンのレッスンを受ける場所として活用するのが、新しいトレンドになっています。また、リモートワークやちょっとした仕事をするのにも適しています。

一言でファシリティといっても、お客様一人ひとりのライフスタイルやニーズによって、その使い勝手の良し悪しは違ってきます。お部屋そのものの広さや立地はもちろん大切ですが、これらの共用設備も、バンコクでの生活の質を大きく左右する大切なポイントの一つです。ご内覧の際には、必ずご自身の目と体でファシリティを確かめてください。