毎年3月は、本帰国に伴うご退去が1年で一番多い季節です。
そこで今回は、本帰国の際のご退去準備についてお話したいと思います。

ご退去時にはお部屋のチェックを受けるわけですが、主なチェック項目は、家具、電化製品などの備品や、鍵関係が揃っているかどうかということと、原状回復費用が発生するかどうか、という2点です。

まずは備品や鍵についてですが、ご入居以来一度もお使いにならなかったものもあるかもしれませんので、ご契約時の家具リストを見ながら探しておきましょう。

大きな家具は問題ないとは思いますが、電化製品のマニュアルや器具、食器など、細かいものを棚の中に他のものと一緒に置いておかれると、業者は気付かずにパッキングしてしまいます。予め一箇所にまとめてSTAYの印をつけておきましょう。もし備品を誤って日本向けに送ってしまった場合、送り返すにしても費用も時間もかかり、結局紛失と同じことになってしまいますのでご注意下さい。

鍵は玄関の鍵を含め、寝室の鍵や、郵便受け、金庫の鍵等、全ての鍵を一旦そろえてまとめて返せるように準備しておきましょう。ご入居時に駐車場のスティッカーを受け取っている場合、ご退出時には返却しなければなりませんので運転手さんに伝えておきましょう。

鍵やスティッカーを失くされていた場合には、請求対象となります。特にマスターキーは高額請求になりますので十分ご注意下さい。

次に修理や補償の対象になる箇所について確認します。こちらはお部屋にお荷物あある状態ではなかなか確認ができませんので、船便が出た後のご退去前日、あるいは直前となります。

原状回復費用を少しでも少なくするにはお部屋の印象が大変重要です。大きなお荷物が出た後にはゴミやホコリも出ますので、メイドさんに掃除してもらうよう、予め手配しておきましょう。メイドさんがいない場合には、ご帰国直前の負担が少なくなるよう前もってお掃除をしておきましょう。

実際の金額は、その場ではわからないことがほとんどで、オーナー側から指摘のあった点をリストアップした書類にサインをし、デポジットから差し引くのか、または光熱費等の個人払いのものと一緒にオーナー、あるいはご後任者様等の代理人に預けておくのかを決めておきます。

当地では日本と違い、経年劣化という考えはあまり認められず、オーナー側の裁量に委ねられており、限りなく原状回復を求められることが多くなっております。ご入居の際に撮った写真があればプリントアウトして、万が一指摘された時は見せられるようにしておきましょう。

他にはインターネットやネットテレビ、飲料水など、ご自身で契約されたものはお早めに業者に連絡し、打ち切りの手配しておきましょう。