今回は、ご家族用の場合の間取りと広さについて考えてみましょう。
間取りについて、日本では2LDK、3LDKといった呼び方をしますが、こちらでは2ベッドルーム(BR)、3ベッドルーム(BR)、といった呼び方をします。広さはこちらでも日本と同じように㎡(平米)を使いますが、日本と違い、ベランダや玄関前のスペースなども含めた表示になっており、トイレやお風呂場も部屋数と同じ数があったりしますので、実際の居住スペースは、8掛けぐらいでイメージされると良いと思います。
2BR、3BRといった場合、リビングは当然あるのですが、ダイニングとキッチンのつくりがよく分かりませんよね?
こちらでは一般的に、3BR以上の場合、ほとんどがリビングとダイニングが一続きになってキッチンは独立しており、日本風に呼ぶなら3LD+Kといった間取りになっています。
メイド部屋が付いている場合も多くなりますが、最近ではメイドを雇ったとしても週3回程度のパートが多いので、この部屋は収納部屋としてお使いになっている方が多いようです。また、玄関を入るとリビングルームが丸見え、というケースが多く、日本のように、独立した玄関から廊下が続き、突き当りがリビングダイニング、といった間取りはほとんど見られません。
3ベッドルームのある物件の一覧はこちら
2BRの場合、築年数の古い物件は独立型キッチンが多く、新しい物件や、サービスアパートではオープンキッチンが多くなっています。小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、お子様に目が届くよう、オープンキッチンのタイプが人気ですが、なぜか玄関を入るといきなりキッチン、といった造りも少なくありません。
また、リビングダイニングスペースが大きく取られている間取りが多く、納戸や物置きはほとんどの場合付いていません。
広さで言えば、日本では“80平米でゆとりの3LDK”、などと広告等でよく目にしますが、こちらでは、80平米の場合、2BRでセカンドベッドルームはシングルベッド1台のところがほとんどで、ツイン(シングル2台)になるのは100平米以上と考えてください。
ただし、実はこの手ごろな広さの2BRというのは非常に少ないのです。
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そして最近の傾向としては、250平米前後の広くて古い3BRと、80平米前後の狭くて新しい2BRがほぼ同じお値段になっています。
これは第一次建築ラッシュ時の、約15年以上前の物件は、もともと土地の値段も安い時代に建てられており、フルタイムや住み込みのメイドさんを雇うのが当たり前の時代でしたので、広いお部屋に独立キッチン、メイド部屋付き、といった造りになっており、逆に最近の物件は土地、工賃も上がっているので狭くて高い、という理由からです。
難しい選択ですが、まずは代表的な両方の物件を1-2件ずつご覧になり、日本にいらっしゃる奥様にまずは写真をお送りになり、どちらがより、ご家族のライフスタイルにマッチしているかをよくご相談されることをお勧めいたします。