5月に入り、雨が降り始めてどうやら暑さの峠は超えたようです。これから雨季に入り、洗濯物が乾きにくい季節になりますが、そんな時に洗濯機が壊れると、なおさら大変ですよね。
今回は、タイでよくある洗濯機の故障についてお話してみたいと思います。

日本では、洗濯機といえば、家電の中でも壊れにくく、5年、10年と使えるのが当たり前、という気がしますが、タイでは1年未満でも壊れたり、使用できなくなることが度々起こります。

そしてその原因も意外なもので、故障箇所も保険で保証されているモーター以外の場所が殆どです。

一番多いのは、前蓋式、いわゆるドラム式の場合のセンサーの故障です。前蓋式は、もとはヨーロッパで開発されたもので、水道水が貴重な地域向けに、ごく少量の水でもよく泡立つように作られています。そのため、専用の洗剤をお使いにならないと、泡が立ち過ぎ、蓋の横から溢れ出てきたり、逆流してセンサー部分に入り込み、故障の原因となります。
スーパーの洗剤売り場で注意してご覧になると、袋に様々な絵が書いてあることがお分かりになるでしょう。手洗い専用、手洗いと上蓋式(いわゆる日本の全自動)兼用、前蓋式用、とタイ文字は読めなくても、判りやすくなっています。粉状でも液体でも構いませんが、ドラム式には必ず専用の洗剤を使いましょう。もし間違って買ってしまった場合や、日本のお気に入りのものをお使いになる場合には、通常の半量以下で良いと思います。

タイの洗剤

上蓋式の場合には、設置に問題があることがほとんどです。築浅のコンドミニアムは、土地の値上がりにより、小さなお部屋を沢山作っているため、一度に大量の排水が出ないよう、前蓋式が推奨されています。無理やり上蓋式を取り付けた場合、排水ホースの位置より排水管のほうが高く、きちんと排水されないために脱水機能が使えなくなったり、排水が逆流してしまうといったことが起こります。
次に多い問題が、以外にも蓋割れです。お子様が上に乗って遊んだり、強風で物干し竿が倒れたりと原因は様々ですが、蓋が割れてしまうと脱水ができませんので、途中で止まったり、スタートしなくなってしまいます。

洗濯機が壊れた場合には、まずは建物のエンジニアを呼び、見てもらいましょう。必要な場合には、メーカーのエンジニアを手配してもらいますが、やはりエンジニアは人手不足ですので、エンジニアが最速で来られると言った日時にはなるべく都合を合わせたいものです。
洗濯機は持ち帰らずにその場で修理できることがほとんどですが、部品交換が必要な場合には下見が必要ですので、後日の修理と合わせて最低3日はかかるためです。

最後に故障とは直接関係ありませんが、洗濯機を良い状態でお使いいただくため上蓋、前蓋に共通して言えることは、時には洗濯機の内側を洗濯機専用の洗剤で洗うことが大切です。タイは水質がカルシウム分が多く、石鹸カスなどがたまりやすいので、ほうっておくとそこにカビが発生し、せっかく洗った洗濯物が却って汚れてしまうことになりかねません。
頻度はお使いになる回数で変わると思いますが、ご家族で毎日2回ずつお使いになるようなご家庭では、月に一度は洗濯機も洗ったほうがよいでしょう。また、ご更新時には、リクエストの一つとして、専門業者クリーニングもお願いしてみるのも良いですね。まずはお部屋を紹介した仲介業者に相談してみましょう。