毎年4月は新しくご来タイされる方が大変多い季節です。
ご入居先では、どのような人間関係があるのでしょうか?
今回は、ご家族でお住いになる場合のご近所付き合いについて考えてみます。

まずタイ・バンコクでは、コンドミニアム、サービスアパート、アパートという物件の区分があります。
コンドミニアムは、いわゆる分譲マンションで、タイ人や欧米人など、購入者が自分で住んでいることもありますので、住民が日本人100%になることはなく、ご近所同士のお付き合いは希薄です。

サービスアパートの場合、ホテルタイプのサービスアパートは、お部屋の何割かはデイリーやマンスリーで貸し出されており、ご近所付き合いは無いと思っていただいて良いでしょう。

一方、デイリーやマンスリーを受け付けない2BR中心のサービスアパートは、日本人の居住率が100%のところもあり、これらにお住まいの場合には、サービス付きアパートととらえて今回のコラムをご参考になさって下さい。

アパートは、一人のオーナーさん、あるいは一つの会社が建物ごと全てのお部屋を所有している物件で、特にスクンビットの奇数側(北側)の場合には、建築時から日本人に貸し出すことを前提に建てられており、日本人率が100%のところも少なくありません。

お客様からよく、ご入居の際にご挨拶は必要ですか?とご質問を受けるのですが、日本人が100パーセント近いアパートの場合には、同じ階や両隣、真下のお部屋などにはご挨拶に行かれることをおすすめします。先にご主人様がご入居になり、後からご家族がいらっしゃる場合には、ご家族がご到着になったタイミングがよいでしょう。アパートではほとんどがお子様連れですのでお互い様ではありますが、特に夜泣きの時期の赤ちゃんや、元気に走り回る時期のお子様がいらっしゃる場合、あるいはペットを飼っていらっしゃる場合には、先に一言「ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、うるさい時にはお知らせくださいね」と声をかけておけば、その後のお付き合いのきっかけにもなり、新生活のスムーズなスタートを切ることが出来ます。
コンドミニアムの場合には、プールや遊び場で初めてお顔を合わせた時に、日本人、外国人を問わず、思い切って○階の○号室に入居した○○です、と自己紹介すれば、会話のきっかけになり、英語の練習にもなることでしょう。

実際、新しくいらした方にとって、アパート内の生きた情報ほど役に立つものはありません。例えば何を買うならどのスーパーが良い、デリバリーはどこがお勧め、今度○号室に〇〇屋さんが○○を売りに来るよ、といったフリーペーパーにも載っていない細かい情報から、人気の幼稚園や習い事、アパートに教えに来てくれるスイミングやテニスのコーチ、病院の評判、メイド(アヤさん)情報など、大変貴重な意見を聞くことが出来るでしょう。

仲良くなれば、時にはお子様を預け合ったり、緊急時に助けあったりと、遠くの親戚より、はるかに身近で頼りになる存在です。狭いバンコク内の日本人社会だからこそ得られる共通の体験を通じて、一生のお友達が見つかるチャンスでもあります。

それだけに、無用なトラブルは避けたいものです。テニスコートなどの予約やトゥクトゥクサービスの利用法は、身勝手な使い方を控え、人間関係の基本とも言える、自分が人にされたら嫌なことをしない、ということをいつも念頭に置くようにしましょう。また、お子様のためにもアパート内のお茶会やハロウィーン、クリスマス会等の行事には積極的に参加して、タイ生活の良い思い出をたくさん作っていただきたいと思います。

どうしたら良い?入居後の人間関係(アパートオーナー編)