日本の会社の場合、毎年4月からのご着任が多いので、これから初めてのご更新手続きを迎える方も多いと思います。そこで今回はご契約の更新についてお話してみたいと思います。

ご更新に関しては、特に現在のお住まいに大きい問題がない限り、あまり関心を持たれない方が多いのですが、実際にはご更新のお手続きはとても大切な要素をいくつも含んでいますので、ぜひ今回のコラムをご参考になさってください。

ご更新に当たり、まず確認しなければならないのが、オーナー側に更新の意思があるかどうか、と言う点です。

日本なら、オーナーさんは少しでもテナントさんに長く住んでもらいたがるものですが、タイでは、例えば老朽化したアパートなら建て直しのための立ち退き、コンドミニアムの場合にはオーナーさんが転売等の理由で更新を拒否する可能性が全く無いとは言えません。

次に確認するのは、お家賃が据え置きかどうか、と言う点です。
ご入居時、ソフトオープン中の新築サービスアパートや、オーナーチェンジのあったアパート、隣で大きな工事が行われていた場合などでお家賃が特別料金だった場合、更新時にはお家賃が値上がりする可能性がありますので、現在のお部屋を紹介した仲介業者に確認してもらいましょう。

もう一つの側面は、ご更新は、オーナー側にリクエストを出せる良い機会だということです。
例えば現在のお部屋や物件自体は気に入っているものの、どうしても改善してもらいたい点などがあれば、優先順位をつけて箇条書きにまとめ、こちらも現在の仲介業者にメールで相談してみましょう。

重要なリクエストとして、2年目以降の退去に関する契約条件について、です。
1年目が契約満了60日前通知の物件の場合、何も言わずにいると毎年60日前のままになる可能性が高いですが、リクエストをすれば、45日、あるいは30日前通知が可能になる場合もあります。
また、契約期間途中の解約も、日本への本帰国、あるいはバンコクから離れる場合には解約が可能と言う項目、あるいは付帯メモをつけてもらえることがほとんどですので、忘れずにリクエストしましょう。

それではいつごろ、どのタイミングでご更新の準備を進めれば良いのでしょうか?
通常は、現在のお部屋をご紹介した仲介業者からご更新の案内が来るものですが、担当者が辞めていたり、この時期にはお客様が多く、連絡漏れがおこる可能性も考えられます。ご契約満了の1ヶ月前には一度メールなどでお問い合わせいただくことをおすすめします。