バンコクでの生活も慣れてきた頃にやってくるのが「契約更新」の手続きです。タイの賃貸契約は一般的に1年ごとの更新となりますが、日本のような自動更新制度はなく、その都度オーナー側との合意が必要になります。
ご更新に関しては、特に現在のお住まいに大きい問題がない限り、あまり関心を持たれない方が多いのですが、実際にはご更新のお手続きはとても大切な要素をいくつも含んでいますので、ぜひ参考になさってください。

1. 更新意思の確認(契約満了の2〜3ヶ月前)

タイの賃貸契約では、契約期間が満了する30日前〜60日前までに、更新するか退去するかをオーナー(または管理会社)へ通知する義務があります。
この期限を過ぎてから退去を申し出た場合、契約違反としてデポジット(保証金)が没収されるリスクがあるため、早めの意思表示が肝心です。
通常は、現在のお部屋をご紹介した仲介業者からご更新の案内が来るものですが、担当者が辞めていたり、この時期にはお客様が多く、連絡漏れがおこる可能性も考えられます。ご契約満了の1ヶ月前には一度メールなどでお問い合わせいただくことをおすすめします。

2. 更新条件の交渉と確認

2024年から2025年にかけて、バンコクの主要エリア(スクンビット、ルンピニなど)では家賃の上昇傾向が見られます。更新時は、単に期間を延ばすだけでなく、以下の条件を再確認・交渉する貴重なタイミングです。現在のお部屋や物件自体は気に入っているものの、どうしても改善してもらいたい点などがあれば、優先順位をつけて箇条書きにまとめ、こちらも現在の仲介業者にメールで相談してみましょう。

  1. 家賃の据え置き交渉:
    ご入居時、ソフトオープン中の新築サービスアパートや、オーナーチェンジのあったアパート、隣で大きな工事が行われていた場合などでお家賃が特別料金だった場合、更新時にはお家賃が値上がりする可能性がありますので、現在のお部屋を紹介した仲介業者に確認してもらいましょう。
  2. 室内メンテナンスのリクエスト:
    更新は、普段なかなか頼みづらい「大掛かりな清掃」を依頼する絶好の機会です。以下の項目を更新の条件として盛り込むことが一般的です。
    エアコンクリーニング: 最低でも1台につき年1〜2回の実施を改めて約束。
    カーテン・ソファの洗浄: 数年住んでいる場合は、プロによるスチーム洗浄をリクエスト。
    害虫駆除(ペストコントロール): 定期的な実施の継続確認。
  3. 2年目以降の退去に関する契約条件:
    契約期間途中の解約も日本への本帰国、あるいはバンコクから離れる場合には解約が可能と言う項目、あるいは付帯メモをつけてもらえることがほとんどですので、忘れずにリクエストしましょう。

3. 契約書の作成と署名

条件の合意に至ったら、更新契約書を作成します。
通常は、現在のお部屋をご紹介した仲介業者が対応してくれます。

  • 必要書類:
    パスポートのコピー(有効期限が切れていないか確認してください)
    法人契約の場合は、最新の会社登記簿謄本(3ヶ月以内発行のもの)
  • 手続き:
    契約書の内容(期間、賃料、付帯条件)を再確認し、署名を行います。通常、新しい契約書は2部作成され、オーナーと居住者でそれぞれ保管します。

4. 更新時に注意すべき法的・税務的側面

現在のバンコク賃貸市場において、更新時に特に注意すべきポイントです。

  • TM30(外国人居住届)の再確認:
    2020年以降、運用が厳格化されている「TM30」は、契約更新時やVISA・パスポート更新時にも関連します。オーナーが正しく入管局へ届出を行っているか、更新のタイミングで改めて確認しておくことが、その後のビザ更新をスムーズにする鍵となります。
  • 公共料金・インターネットのプラン見直し:
    長年住んでいる場合、導入されているインターネットのプロバイダー契約が古くなっていることがあります。更新を機に、より高速なプランへの変更や、ルーターの最新型への交換をオーナーに相談してみるのも一つの手です。

タイでの賃貸契約の更新は、ただ書類にサインするだけの手続きではありません。次の一年をより快適に、そして有利な条件で過ごすための重要なステップです。
TKMハウジングは、オーナーとの円滑なコミュニケーションを通じて、お客様の利益を最大限に守る更新手続きをサポートいたします。