毎年、2月の後半から3月後半までは、本帰国が1年のうちで一番多い時期です。
ご駐在期間内に、一度もお引越しをされたかったお客様にとって、初めてのご退去手続きとなりますので、どのような準備が必要かわからず、殆どの方が不安に感じていらっしゃるのではないでしょうか?
また、帰国前のあわただしさから準備が間に合わず、後からああすればよかった、と思われてもやり直しのきかないのが本帰国です。

前回は、主に退去通知についてお話しました。
今回は、ご退去時のお部屋チェックとチェックアウト方法についてお話したいと思います。

ご退去時時には、お部屋のチェックが必要です。ご退出が早朝や深夜の場合、前日等に前もってチェックを受ける場合もあります。
その場合、船便等、大きなお荷物がお部屋から出た後、簡単にお掃除をしてから見てもらいましょう。原状回復費用を少しでも少なくするには印象も大切な要素です。

まず、ご退去チェックの際には、備品が揃っているかを確認します。
もし備品を誤って日本向けに送ってしまった場合、送り返すにしても費用も時間もかかり、結局紛失と同じことになってしまいますので、注意しましょう。
電化製品のマニュアルや、オーブンレンジの中ものなど、普段お使いにならないものをそのまま棚の中に他のものと一緒に置いておかれると、業者は気付かずにパッキングしてしまいますので、予め一箇所にまとめてSTAYの印をつけておきます。

次に、鍵が揃っているかを確認します。
玄関の鍵を含め、寝室の鍵や、郵便受け、金庫の鍵等、全ての鍵を一旦そろえておきます。駐車場のスティッカーが車についている場合にも、忘れずに取り外しましょう。

鍵やスティッカーを失くされていた場合には、請求対象となります。特にマスターキーは、マグネットキー一つが8,000バーツ前後、シリンダー交換15,000バーツ前後といった高額請求となりますので十分ご注意下さい。ご入居以降、一度もお使いにならなかった寝室の鍵などは、どこにしまったか忘れがちです。荷物に紛れてしまわないよう、こちらも荷出しの前に探してまとめておきましょう。

それから修理や補償の対象になる箇所について確認、記録を取ります。
実際に掛かる修理費用は、その場ではわからないことがほとんどですので、お部屋チェックの際にオーナー側から指摘のあった点をリストアップした書類にサインをし、デポジットから差し引くのか、または光熱費等の個人払いのものと一緒にオーナー、あるいは代理人に預けておくのかを決めておきます。

現状回復費用は、普通にお住いになった時間経過の劣化なのか、お客様の不注意による損傷なのかの見極めは難しく、タイではオーナー側の裁量が非常に重きを置かれています。普段から清潔に、丁寧にお部屋をお使いいただいていれば、それほど驚くような金額にはならないはずですが、小さなお子様がいらしたご家族やペットを飼われていた場合には、楽しく元気に暮らした結果として、ある程度の費用はかかるとお考えいただいたほうがよいでしょう。

退去通知についてはこちらを御覧ください